【ニュースを考える】景気が良いはずなのに大企業でリストラ相次ぐのは雇用が転換点にあるから
40代以上の人は雇用されるということを考え直す必要がある
景気が良いはずなのに大企業でリストラが相次いでいます。リストラされているのは若い人でなく、いわゆるベテラン世代。40代以上の方が中心と思われます。
たとえば富士通。リストラをずっとやっています。たしかに全体の業績は下がっていますが、人減らしをするほどではないのは、以下の記事にもある通り。
他の大企業も同様です。会社が絶体絶命の危機に瀕しているわけでもないのに、なんとか人を減らせないかと試行錯誤しています。
なぜ???
40代はちょうど第二次にベビーブーム世代。いまの若い人たちの倍くらいの人数がいます。要するに人が多い。
50前後のさらに上の世代はバブル世代。あと10年も安泰でいられるのか。
いまは専門性があるとか将来性があるとITスキルが秀でているとか、個々のスキルが重要な時代。成果を明確に出せないと、会社も雇いづらい。
【給料もらえるなら、ここでずっと働きたい】
そんな意識ではこれから先はどんどん会社に居づらくなります。
ITがこの先もずっと発展すると、IT技術を開発できるか、IT技術を駆使して新しい価値を生み出せる人がますます重要になる。その中心になるのはデジタルを使いこなしながら成長して大人になった若い世代。
ITやデジタルの進歩についていくのがやっとな世代は、お荷物になっていくのが目に見えている。景気も良い今のうちにできるだけお荷物を減らし、その代わりに若い世代を雇って新陳代謝を進めておきたい。
大企業の多くはそう考えていると思われます。
働かない人はもちろん、明確な成果を出せない人、5年先10年先に活躍できなさそうな人を、この後に来るであろう不景気に囲ってはいられない。
いまが転換期であると大企業は考えているのだと思います。
では、40代以上の人はどうすればよいか。
子どももいる、ローンもある、親もいる。出費が減るどころか増えるばかりのこの時に、会社からお払い箱にされたらひとたまりもない。
まずはその現実に向き合う必要がある。
給与収入しかないのなら、もうチェックメイトだ。
なんとか給与以外の収入を確保するすべを考えよう。ブログでも良い、YouTubeでもよい、自分でなにかを作り、そこでなにか価値を生めるものを作る。もしくは副業や投資などを活用して、資産を増やせる努力をする。
つまり自分だけで稼ぐ力を身につけることが必要だ。
会社で課長だろうが部長だろうが役員だろうが、それは会社というプラットホームの中で稼いでいるだけ。外に放り出されたら、どこかに勤めない限り、自力で1円も稼げない人がほとんどであろうと思う。
このリスキーな状態を少しでもいまのうちから解消できるようにしておくこと。考えた方が良いと思います。会社は死ぬまで面倒は見てくれません。
ポイントは今の会社やポジションで通用するスキルや経験ではなく、どこにいっても通用するスキルや経験を積むこと。部下に威勢を張ったり、過去の功績を自慢しても、それはまったく意味をなさない。
少なくともライバル他社や取引先の企業から引く手が来るくらいのスキルと経験は積んでおきたい。個人の魅力をあげていかないといけない。
そして、給与以外の収入のあてを作ること。最初は1円でも良い。月に1000円でも良い、金額の大小ではなく収入のあてを作らないといけない。それができるスキルと経験を身につけよう。
富士通といえば、20年くらい前は誰しもがあこがれた企業。その頃、そういった企業に入社できた人たちは、勝ち組として華やかに社会人デビューした。
その時の入社組のすべてではないだろうが、その人たちがリストラのターゲットになっている。諸行無常、盛者必衰という1000年以上前の言葉は、この先も絶対に忘れてはいけない言葉だと思う。
お金の価値もよく考えておく必要もあると思う。
常に進化と変化を繰り返し、未来を切り開く力が、この先はますます重要になることをしっかりと認識しておきたい。そして、自分で稼げる力を身につけることを考えないといけないんだと思います。